wine03|CHABLIS WILLIAM FEVRE 2020

w003_wine03|CHABLIS WILLIAM FEVRE 2020
葡萄編:削ぎ落とされた美しさ、ただ鋭く、ただ清く

ブルゴーニュ北部・シャブリ地区。冷涼な気候とキンメリジャン土壌がもたらす、ストイックな白ワイン。
ウィリアム・フェーブルの2020年ヴィンテージは、研ぎ澄まされた酸と石灰のミネラルが美しく響き合う、キレのある酸と鋭いミネラルが襲いかかる緊張感ある味わい。

 

味わいの進行

1. ひんやりとした硬質なアタック(果実味ほぼなし)
2. ミネラルと塩味が舌の上を走る
3. 余韻は短く、硬さだけが印象として残る

五感の進行
項目内容
トップノートほのかな白花
セカンダリー火打石、硬質さ
味わい非常にドライ/果実感ほぼなし/塩気/直線的ミネラル
余韻スパッと切れる/わずかな苦味/無音のような余白
外観淡いレモンイエロー
初期印象緊張感ある立ち上がり/まるで構造物を味わっているよう
弱点果実感や丸みを期待する人には硬すぎるかもしれない
このワインの特殊スキル硬質エッジ(果実味を削ぎ落とした酸と構造)
私の評価

・香り美学 :★★★☆☆
・違和感  :★★☆☆☆(“普通の白”を想像すると戸惑う)
・記憶残留度:★★★★☆
・価格   :★★★★☆(375ml 2,400円 2025年7月)

果実は脇役。美とは、削ぎ落とされた構造に宿る。 このシャブリに「果実の美味しさ」を求めてはいけない。
ここにあるのは、冷たい石のような静けさと緊張感。
味わいは辛口を通り越して「構造の体験」。
まるで無音の彫刻のように、心をまっすぐに整える。
このワインは、共感ではなく、対峙するワインだ。

さらに理解するための構成要素

要素特徴・設計意図
ぶどう品種シャルドネ(冷涼地特有の酸とミネラルが前面に)
土地と気候キンメリジャン土壌/冷涼な北ブルゴーニュ(硬質な個性)
醸造方針低温発酵
熟成スタイルステンレスタンク主体
ターゲット味覚辛口/構造派/「フルーツ」より「構造美」を愛する人へ

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