静照ブレスレット|奪われた裁量の中で、意志を灯すブレスレット
この道具は、下記の記録帖に呼応するかたちで現れたものである。
★関連する記録帖
手紙帖 No.06|性統括という名の名ばかり責任
静照ブレスレットは、
自由を与えられないまま責任だけを背負わされた者が、
それでも自分の“意志”を見失わず、
静かに一歩を踏み出すためのアクセサリー
裁量のない構造。
方針も共有されず、対話も拒まれる。
それでもなお、「私はこう在りたい」と願う人に寄り添い、
内に宿る火をそっと照らし続ける装身具。
▪️発見記録
「任せた」と言われた。
だが、実際は何ひとつ決めさせてもらえず、ただ決定事項を“伝えられる”だけ。
問いを投げかけても、答えはなく、
思考を巡らせても、手応えはない。
「それでも前に進みたい」と思ったとき、
ふと、手首に巻かれていたのがこの静照ブレスレットだった。
誰にも気づかれないまま、
私の中にだけ確かに灯っていた“誠実に進みたいという意志”を、
このブレスレットは見つけ出してくれていた。
▪️ 効能
誰にも見えない“踏み出したい意志”に、静かな火を灯す
「決められない状況」でも、自分の在り方を忘れない
「自走せよ」と丸投げされた中でも、自責感を手放す
外の評価ではなく、内なる誠実さに従って進む力を取り戻す
▪️ 使用法
・「任せる」と言われながら何も決められないときは、ブレスレットに触れ、「裁量がなくても、私は意志を持っている」と心でつぶやく。
・責任ばかりを押しつけられ、思考が混乱するときは、赫い石を見つめ、「この不条理は、私の価値を否定するものではない」と受けとめる。
・「真面目すぎ」と片づけられたときは、そっと手首に触れ、自分の“問いかけ”こそが、誠実な証だったと思い出す。
この霧笛石は、答えの見えない中で、
「なぜだろう」と考えていた時間が、たしかにそこにあったことを、忘れないために生まれてきた。
※この図鑑は、現実の記録や手紙帖に寄り添うかたちで生まれた、完全なるフィクションです。
しかし、フィクションだからこそ、あなたの心のどこかに“そっと効く”ことを願って作られています。
🌙 そしてもし、このブレスレットが
あなたの内なる火に小さくでも光をともせたのなら——
——それは、この図鑑が存在する理由そのものです。